今日がイベントの最終日。でも、予定が入っていたため不参加でした。2週間ほどの期間で、150人近くが参加したようです。最終的な結果は、全完登で得られる満点のうち、約4分の1に留まりました。順位は真ん中より少し上、といったあたり。前回の結果を考えれば、大躍進です。
このイベントに参加することで、いろいろなものを得ることができました。どれも今後のクライミングに役立つものだと考えています。気づいたことを、まとめておきます。
1)共通の話題ができた
ジムに来ている方と話すときの共通の話題ができました。ふだん私が挑戦しているような常設のテープ課題、常連の強い方はあまり触りません。登り方に迷って教えてもらおうとしても「やったことないなぁ」とか「だいぶ前にやったから忘れちゃったよ」なんて言われることが多くありました。
イベントの期間にはそういう強い人も7級とか6級の課題を登っています。こちらが低いグレードの課題について登り方を聞いたときに「あ、アレね! 立ち込みが面倒なんですよね。あそこは……」などと話が噛み合う感じがします。また「あの6級ができたら、こっちの4級も核心のムーブは同じですよ」なんてアドバイスももらえて、これまでは触らなかったようなグレードの課題に挑むヒントをもらえたりしました。ジムに来ている人の間で共通の話題が増えたように感じました。
2)集中力を得た
限定された期間で一つでも多くの課題を登り、多くの得点を獲得したい。そういう思いがあるため、少し難しい課題でも簡単にあきらめなくなりました。一撃は無理でも、頑張れば登れそう。そう思える課題に対する集中力は、とても高まりました。たとえば、途中で落とした4級課題。挑戦を始めてから翌日完登するまで30撃近くしています。短期間に集中して取り組む意識と、やればできるという自信が得られたように思います。
3)オブザベ力のアップ
前項とは逆に、どう頑張ってもできそうもない課題を見抜く力が、少しついたような感じがします。期間中に落とせるのかどうか、自分の力と比較して見極めることが大切だったからです。ルート図を真剣に観て、ムーブを検討。その段階で落とせそうか判断するようになりました。
4)長モノの効果が実感できた
完登までに4ヶ月かかった長モノ。その効果を実感することができました。2)で挙げた4級課題は2日で30撃以上。それでも、前腕のパンプはあまり感じませんでした。少しヨレたな、と思っても、10分くらいレストしたら再挑戦できました。筋持久力は上がっているようで、1日で複数の課題に安心して取り組めるようになりました。
こうしたメリットがあった一方、いくつかのデメリットもありました。こちらも、まとめておきます。
1)あきらめが悪くなった
オブザベの段階で「落とせそう」と思った課題に集中して取り組む。何度も連登することで落とせるならいいのですが、オブザベが間違っていて「現在の実力では落とせない」課題にしつこく挑戦し続けてしまったこともありました。手指、各部の筋肉に過度な負担をかけてしまい、ケガのリスクが高まっていたのではないかと思います。結果的にどこもケガをしなかったから良いですが、やりすぎはやっぱり良くないですね。
2)根拠のないプライド
これまで落とせたことがない4級課題ができたことで「4級も登れる」という根拠のないプライドを持ってしまったように感じました。実力を考えると5級でも落とすのが大変で、いわゆるお買い得の4級しかできていないのに。調子に乗って、グレードの高い課題に取り組むときに油断してケガをすることがないよう、気をつけなくちゃいけないな、と思っています。
3)はしゃぎすぎ
イベント期間中は、良くも悪くもふだんとは違う精神状態でした。セッション中もテンションを張りすぎていたようで、大きな声で話したり、口調が乱暴になったりしていたように思います。周りで登っている方に迷惑をかけていたんだろうな、と反省しています。平常心を保って取り組むようにしないと……。
今回のイベントで気づいたのは、こんなところです。得た物を活かし、悪いところは正し、今後につなげたいと思っています。