pmnjのスポーツ日記

体験したスポーツの記録を書く日記です。

交響曲第9番?(長野・小川山ボルダー001回目)

 Facebookでのやりとりがきっかけで、突発的に決まった岩場遠征。同行してくれた方の希望により、行く先は長野・小川山ボルダーになりました。今まで、行きたいと思って約束しても悪天候にたたられて中止を繰り返していた場所。前夜から「降らないでくれよ!」と祈りました。珍しく、願いは叶えられて無事に行くことができました。

f:id:pmnj:20170515090103j:plain

1)クジラ岩・フィン(6級):敗退
 初めての岩場、しかも苦手の花崗岩。同行者が『穴会社(2段)』に挑戦している横で、持ちやすい手のホールドばかりで構成されている(ように見えた)コレから始めました。
 最初の2トライ目までは「どこを踏めばいいんだ!?」という状態でしたが、3トライ目からはスメアやスメッジング、ポケットへの立ち込みなどが少しスムーズになってきました。少しホッとしたものの、5トライ目に持っていたホールドに挟まっていた落ち葉を握ってしまい、手が抜けてフォール。高さは大したことなかったので、ひどいケガをしなかったのは不幸中の幸い。ただ、恐怖心が出てしまって早々と敗退です。「6級でもダメかー」と、早くも絶望感が漂いました。右手の小指に穴が空いたのも、右足ふくらはぎに擦過傷&打撲を負ったのも、絶望感に追い打ちをかけました。。。

2)クジラ岩・無名課題(10級):オンサイト
 「宿題は残ってもいいけど、ボウズはいやだーっ!」と、実に幼い精神状態でコレに挑戦。他の諸課題を登った方が下降路に使うというだけあって、そりゃオンサイトですわ。



3)スパイヤー・無名課題(10級):オンサイト
 同行者の方が『穴会社』に挑戦を続けていたので、クジラ岩のすぐ上にあるスパイヤーという岩を見に行きました。「お、ちょうど10級がある!」と目を付けて、マットを運んで一撃で。10級とは言え、トップアウトできると気分も上向きになります。

4)スパイヤー・スラブ(6級):2トライでRP
 ここからは、同行者の方も一緒にセッションです。リードのパートナーから「ホンットウに、スラブ下手くそですねー」といつも言われているので、こういう課題で少しでも練習しようと思いました。オンサイトは逃しましたが、何とか2トライで完登。これで3連続トップアウトできて、だいぶ嬉しくなってきました。

5)スパイヤー・スラブ(5級):3トライでRP
 前の課題に続いて、コレもセッション。同じ岩、同じスラブ面で、上部のホールドは共通です。確かにスタート直後は少し難しくなっていましたが、いったん立ち上がってしまえば問題なし。3トライでレッドポイント。

6)スパイヤー・スラブ(4級):敗退
 調子に乗って3課題目。この課題、スタート時の左手をどう保持すれば良いかが難しく、何度やってもできませんでした。同行者の方も初手を取るところまで進めず、セッションの盛り上がりも徐々になくなり…天候が怪しくなってきたこともあって、今日はここまでで切り上げ、他エリアに移動することにしました。


f:id:pmnj:20170515134840j:plain

7)犬岩・YMルーフ(3級):オンサイト!
 今日、一番やってみたかった課題です。低い岩のリップトラバース。ええ、大好物ですとも。正確に言うと、リップじゃなくて水平クラックですが。
 「好きとは言っても、さっきの6級で敗退したんだから、今日は宿題として残るだけかもなぁ」と思いながらオブザベして挑戦を開始。スタート時に右足を上げてヒールフックするところは厳しく、「ああ、また股関節核心で敗退か」という考えもよぎりました。
 そんな気持ちで始められたからか、一手/一足ずつ進んでいくたびに「おお、ここまで行けた! オレ、スゴイかも!」と自画自賛。アドレナリンも出始めました。右足のヒールフックを解除して足ブラになり、左足を送ってヒールフックするパートが決まったときは、アタマの中でレベルアップの音楽まで。大げさかもしれないけど、そんな精神状態。
 最後の乗り込みは気合いでこなし、マントル→トップアウトまで。なんとなんと、オンサイトでした。登った自分が一番ビックリ。他の岩にある課題を下見に行っていた同行者に「できちゃいました。どうしましょう…」と。嬉しさよりも、謎の申し訳なさが勝ったオンサイトでした。

8)犬岩・犬小屋(SD2段):敗退
 『YMルーフ』が思ったよりもずっと短時間で終わってしまったので、青春の思い出としてこの課題にも触ってみました。ルーフ下からシットダウンスタートして、『YMルーフ』へ合流する課題です。YMルーフを2撃で落とした同行者の方も、「可能性が出てきたかも!」と仰って、一緒にやることになりました。行けるか!?
 いや、まぁ、やっぱり2段ですわ。同行者はスタートからルーフの出口まで進めたものの敗退。私はというと、スタートホールドを両手でガッチリつかんで離陸するのが精一杯で、左手を出すことさえできませんでした。やっぱり、そうだよね。。。


 このあたりで、少し強めの雨が降ってきました。止んだ合間を縫って、別の岩にも。同行者の方が霜月岩の『冬枯れ(2級)』を4撃で完登するのをスポットしたり、皐月岩の『皐月(初段)』に挑戦するのを見守ったり。
 駐車場に戻ったのが16時過ぎ。クルマが出発すると同時に雨が降り出しました。止む気配はなく、どんどん激しくなっていきました。高速に乗った頃には止みましたが、登っている間に降らなくて良かったです。


 初の小川山。とても楽しく1日を過ごせました。初めてクライミングに挑戦したときの気持ち、なんとなく思い出せた感じがします。
 いろいろな岩を見た/触った/登った中で、今日もっとも心を惹かれたのは不可能スラブ。自分が登れるなんてまったく思えません。でも、『頭痛』や『覚醒』などの課題がある面に、なぜか心惹かれてしまいました。今日はまったくそんな余裕はなかったけれど、次に来訪したときには一度くらい触ってみたいと思います。万が一にも離陸できれば、“青春の思い出”が増えますしね(笑)。